今日は日曜日。良い天気だが、特にやることがない。
そんなとき、筆者はウェスト・ビレッジにある、Smalls というジャズクラブに足を運ぶ。そこでは、毎週日曜日午後三時から入場料タダ(+ワンドリンク)で、ジャム・セッションが開催されているのだ。
Smallsに行って、帰りに少し本屋さんに寄ろうと思いついた。
West 4 St に向かい、デリでベーグルを買う。
地下鉄で West 4 Streetへ。 朝ごはんにベーグルのBaconeggncheese(ベーコン・エッグ・アンドチーズ。ニューヨークでは1単語で言うのがルール)を作ったが、またベーグルを食べたくなってしまったため、デリで買うことにした。
デリの名前は、West Village Finest Deli(ウェスト・ビレッジで最高のデリ)。アメリカあるあるだが、”Number 1″ や “Finest” など、「おれたちが一番だぜ」みたいな名前の店がすこぶる多い。
中はこんな感じ。パニーニも美味しそう。
筆者はブルーベリークリームチーズを挟んだベーグルがお気に入りだが、あまりクリームチーズの種類がなかったため、PB & J(ピーナッツ・バター&ジェリー)ベーグルを注文。カリカリの生地と、アメリカンなピーナッツバターとジャムの甘味が美味しい。
ちなみにベーグルは、ピザやホットドッグと並ぶニューヨークの名物。いずれ紹介しようと思うが、デリのベーグルはベーグル専門店よりも大きさは小さいものの、トーストの仕方が違うせいか、カリカリ感が強めでくせになる。筆者はどちらのスタイルも好きだ。
Smalls Jazz Clubでジャズを堪能。
ベーグルを食べたらデリを出て、Smallsへ。アメリカは禁酒法時代、Speakeasyと呼ばれるいわゆる「モグリ酒場」が多数あったとされている。小さな入口はそれを思わせる、秘密基地感あふれる作り。
階段の壁には無数のポスターが貼ってある。すぐ近くにある世界的に有名なジャズクラブ、Village Vanguardの階段とそっくりだ。
中へ入るとこんな感じ。右手にバー、奥にステージがある。
席は早いもの勝ち。できるだけステージに近いところに座ると迫力を感じられるので、オススメする。
この毎週日曜に開催されるアフタヌーン・ジャムセッションは、ジャズミュージシャンたちが自分の楽器を持ってきて、交代交代に演奏するものだ。地元出身、顔馴染みのピアニストから、ニューヨークを訪れているドラマーまで、多様なミュージシャンが集まる。
このジャムセッションの魅力は、なんと言ってもその多様性と、ダイナミックな演奏だろう。
さまざまなバックグラウンドを持つミュージシャンたちが、お互い初めて会った人と即興演奏する。一人一人ユニークなスタイルを持ち、自分の色を出しながらもバランスを取り合ってジャズを奏でる姿は神がかっていると言って良い。
バンドが固定されてないからこそ、スリリングでワクワクする演奏が楽しめるのだ。
そして肝心なことだが、みんなめちゃくちゃウマい。
なんと、このドラマーと、ベーシストの方はそれぞれ88歳と95歳!!!信じられないほど渋い、深い演奏をしている。素敵すぎる。
こんなにレベルが高い演奏が毎週エントランスフリーで聴けるなんて、音楽好きには天国。正直、このためだけに今すぐでも移住したいレベルである。ニューヨークは本当に、アートや音楽へのアクセスが良い。
五時半にジャムセッションは終了。本屋へと向かう。
後半へ続く…